白山周辺(岐阜) ソウレ山(1433m) 2021年4月30日  カウント:画像読み出し不能

所要時間 4:45 ゲート−−7:19 国道を離れる−−7:53 ソウレ山 8:11−−8:47 国道−−9:56 ゲート

場所岐阜県大野郡白川村
年月日2021年4月30日 日帰り
天候曇後晴
山行種類残雪期の籔山
交通手段マイカー
駐車場国道ゲート前に駐車余地あり
登山道の有無無し
籔の有無山頂付近は灌木と根曲がり竹。他は笹や矮小灌木
危険個所の有無無し
山頂の展望無し
GPSトラックログ
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コメント国道360号線に囲まれた山。国道からさほど距離が無いので無雪期に藪漕ぎも不可能ではないと思われるが、できれば残雪期に藪を避けて登ろうと国道がまだ冬季通行止めの時期に国道を歩いた。1250m鞍部付近から取りついてかろうじて残った残雪で山頂へ。山頂付近は根曲がり竹藪。帰りは国道歩き短縮のため藪漕ぎ覚悟で西側斜面を下った。往路の国道では小熊に遭遇、写真撮影に成功した




冬季通行止めゲート ゲート前路側に駐車
国道開通に向けて作業中らしい 法面を逃げる熊発見!
逃げる前に背中を写真撮影。大きさからして小熊だろう 中滝
雪崩の跡。ガードレールも落石ネットも曲がっている 展望案内図
雲が多いが白山が見えている
これから取りつけるカーブミラー 落石防止ネットもこれから取りつけ
重機登場で除雪終点かと思ったがたぶん峠まで除雪済み ここで国道と離れて西へ
雪が無い時期は湿地らしい。無雪期は横断できないだろう 中央に沢が流れており渡るのに苦労
沢を渡ればその先は問題なし しかし雪解けが進んで藪が出ていた
傾斜が緩むと残雪登場。でも残り僅か 雪を求めて尾根の東側を登った
尾根上は灌木と根曲がり竹 ソウレ山山頂。標識無し
帰りは南へ延びる主稜線を辿ったが雪が無く藪濃し 猿ケ馬場山
1360m平坦地から南へ落ちる谷。ここで現在位置が明確になった 谷を少し下り標高1350m付近で斜面へ取りついた
標高1350m付近。尾根に乗る。根曲がり竹から笹へ変わる 標高1250m付近。唐松植林
標高1150m付近の岩 標高1100m付近。唯一見かけた目印
国道出口。フェンスを乗り越える必要なし 高さ1m程の法面には梯子あり
ここから国道に出た 国道を横断して斜面をショートカット
次の国道はフェンスを乗り越える必要あり ここを越えて法面を飛び降りた
タムシバの花 標高790mでも国道をショートカット
藪の無い植林帯を通って国道へ下った 最後の大きなカーブもショートカットしようとしたが・・・
真面目に読図しなかったのでミスって逆に遠回り ゲート到着
施錠されている 番号鍵をちょっと回したら開いてしまった(汗)


・天生峠の西側にある山。国道360号線が山頂北側を取り巻くように通っているのでそこから往復するのが常識的判断だろう。ただし地域的、標高的に藪が濃いと予想され残雪を有効利用したいが、その時期はまだ国道は冬季通行止め。それを承知で国道を歩いて藪を回避するか、車で楽をして藪を漕ぐが悩むところだが、今回は残雪利用で国道を歩くことに決定。ゲートが白川集落の近くにあるのなら結構な距離と標高差がある。

・実はこの日は白山スーパー林道から仙人窟岳を往復する計画だったが、馬狩料金所手前の橋が雪崩で流され沢を渡れず断念。翌日に登る予定で地形図を準備していたソウレ山に急遽向かったのであった。

・ゲートは思ったよりも奥にあり、標高600m付近まで車で入れた。付近には残雪は皆無だが、傾斜が緩む天生峠付近はまだ雪があるのだろう。それにこの時期の残雪は主に北か東斜面にあるので、天生峠を越えた旧河合村側が主に雪が残っているのだろう。

・施錠されたゲート横を抜けて舗装された国道歩き。長いけど仕方ない。国道があるだけ藪を避けられるのでありがたいし、雪もないので疲労は少ない。昨夜までの雨は上がって今は曇りだが、これから天候が回復する予報。しかし明日は早くも天気は下り坂で、今年の大型連休前半は天気が不安定だ。

・長い国道歩きの途中で斜面で動物が藪の中を動く音を耳にしてそちらを見ると、真黒な物体が法面の落石防止ネットをよじ登っている最中。今年初めて見る熊であった。距離は約30m程で相手が逃げているので恐怖感は皆無。急いでデジカメを取り出して撮影、どうにか間に合った。大きさからして昨年生まれた子熊だと思われた。今年は残雪の上の熊の足跡は1度しか見ておらず少ないと感じていたが、現物を目にできたのは珍しい。当然ながらその後は熊の姿を見ることは無かった。

・延々と国道を歩いて山頂の東側を巻く区間へ。それまで雪はほぼ皆無だったが、予想通り東斜面には残雪が見られるようになり一安心。路側にも残雪が見られて除雪した新しい跡があった。路側に重機が置いてあるのを見て除雪はもうすぐ終わりかと思いきや、ずっと先まで続いていて、私が国道を歩いた範囲はすべて除雪済みだった。おそらく天生峠まで除雪が終わっていると思う。

・どこから斜面に取り付くか悩んだが、計画通り1250m鞍部付近まで国道を進むことに。その付近の国道西側は平坦地で残雪が一面を覆っていたので適当に雪原へ。そのまま正面の斜面へ取り付こうとしたら、雪原の中央付近に小川が流れていて、雪が切れて渡ることができない。それにどうやら雪原の下は湿地帯のようで、無雪期はこの平坦部分は立ち入れないようだ。スノーブリッジが残った場所がなかったが、雪で寝た灌木を橋代わりに利用して辛うじて対岸へ渡ることに成功した。この手ももう1週間もすると使えなくなるだろう。

・これでもう心配はないと思ったら、斜面を登り始めてすぐに残雪が消えて広範囲に笹薮が出てしまっていた。ただし藪はそれほど濃くないのでカラマツ植林帯で笹を分けつつ登っていく。

・標高1330m付近で尾根の傾斜が緩むと待望の残雪が登場。このまま山頂まで続いていればいいが。この時期は傾斜が緩い場所の方が雪が残りやすいので、平坦な場所ほど雪がある。残念ながら山頂へ続く主稜線は藪が出ているので雪が残った東斜面をトラバースするように上がっていく。雪があると言っても残り僅かで、おそらく1週間後には溶けて消えてしまっているであろう。

・東向きの枝尾根を登って再び主稜線直下へ。尾根上は雪が消えて藪が出ているが東直下の斜面は雪が残っているのでそこを登っていく。でも最後はその雪も消えて尾根上の根曲がり灌木+根曲竹の藪へ突入。ただしその距離は短く、すぐ先が平坦な山頂だった。

・ソウレ山山頂は辛うじて残雪に覆われた場所で、周囲は背の高いブナ等で展望は悪かった。山頂付近には標識はおろか目印のリボン類さえ見当たらず、ほとんど登る人はいないようだ。北に延びるなだらかな尾根にはまだ雪が残っているのが見える。ここまで意外に時間がかかったので休憩。まあ、ほとんどの時間は国道歩きだったが。

・休憩しながら帰りのルートを検討。安牌は往路を戻ることだが国道歩きが長いのが難点。国道から山頂まで歩いた感触では、山頂付近のみ藪が濃いが少し下がれば藪はそれほど濃くない。それなら山頂から西へ下って山肌を巻くような国道区間をショートカットしてもよかろう。標高1410mから派生する尾根が適当と判断した。ただし、その場合は尾根入口を把握するため往路のように藪を避けて主稜線以外を歩くわけにはいかず、終始藪の中だろう。それに最初は地形が緩やかで読図が難しいのも難点。まあ、多少ルートがずれても西へ下れば必ず国道にぶつかるのは安心材料である。南に寄り過ぎると沢に出てしまうので、それだけは注意が必要。

・休憩を終えて出発。往路とは違って帰りは雪が消えた主稜線の藪の中を下るが、これが藪が濃くて難儀する。結果的には雪が豊富な標高1360m平坦地までは主稜線を巻いて残雪を下って藪を回避するのが正解だった。

・残雪のある標高1360m平坦地から南西へ下る顕著な谷があり、地形図を見て現在位置を把握。いいランドマークだ。ここだけ雪があるのでこのまま谷を下ることにした。ただし、この谷をずっと下ると南に向きを変えて大きな沢で行き止まりなので、適当なところで右手の尾根に乗り換える必要がある。

・雪に藪が埋もれて快適に谷を下り、標高1340m付近で谷を離れて右手の斜面に取り付く。藪は山頂より薄いが横に寝た根曲がり竹に根曲がり灌木で、トラバースだと寝た幹を乗り越える形になるので面倒だ。それでも猛烈な密度でないのが救いだ。

・やがて尾根らしき場所に出るが尾根幅が広く尾根直上がどこなのかはっきりしない。念のためさらに先に進んで明らかに尾根より北側に出たと思われる地点で方位磁石で下り方向を確認するとほぼ真南。本来は南西から西のはずで本物の尾根はもっと先かとトラバースを続けるが、この先に尾根形状は無かったので逆戻り。この頃には根曲竹ではなく笹に変わり、かなり歩きやすくなった。

・尾根に復帰して高度計の表示と照らし合わせて地形図を見ると、この標高では尾根は西向きでどうやらここが正解らしい。ここまで下ると尾根の形状が明瞭化し、ルートに間違にが無いと自信が持てる程度になった。標高1270m付近からはカラマツ植林帯に変わり、さらに藪が薄くなって歩きやすくなる。標高1150m付近では特徴的な大岩が登場。迂回できるので岩登りする必要はないが、特徴がない尾根の中ではいい目印になる。

・やがて下方に国道が見えてきた。落石除けフェンスがあるのでよじ登らないと国道に出られないかと思いきや、下った場所はフェンスとフェンスの切れ目がありその隙間から国道に出ることができ、しかもフェンスと国道の高さの差=コンクリート法面の高さは1m程しかなく、足場が埋め込まれて簡単に国道に下ることができた。

・地形図を見るとこの先も国道がウネって眼下を通るので斜面をショートカットすることに。距離が近いので路面が見えているのがありがたい。この標高では藪が薄いこともいいことだ。路面に接近すると先ほどと違って今度はフェンスの切れ目はなく強引に乗り越える必要がある。弦が絡んで低くなった場所でフェンスを乗り越えた。

・フェンスを越えて法面上端から路面までの高さは2m近くあるので登るのは無理だが、下りならコンクリートの角に掴まって最後の数10cmは飛び降りて可能だった。しかし帰りに観察すると国道の大半の区間は法面の高さが数mあり、たとえフェンスを乗り越えたとしてもロープが無いと国道に下るのは不可能だった。安易に斜面をショートカットしても国道に下れない可能性が高いので要注意。

・標高790mのヘアピン連続カーブでもショートカット。ここは植林帯で下部の国道に法面はなかった。さらに最後の緩やかなカーブもショートカットしようと標高650mで国道を離れて杉植林帯を直進したが、地図をまともに見ていなかったので最後の最後で地形を誤認。ずっと緩やかなままゴールすると思い込んでいたが途中で急斜面が登場したので右に迂回したが、地形図を見ると最後だけ急斜面を下るのであった。そのまま直進すればショートカット成功だったのにもったいなかった。右の緩斜面に迂回したので、結局はショートカットの効果は無かったどころか逆に遠回りしてしまった。

・ゲートに到着。鍵がかかっているか見たら回転式の番号鍵で、試しにちょっといじくったら1分かからずに解錠できてしまった! よくある例だが、業者が作業を終えてゲートから出る際、番号を大きく回すのは面倒なので1つか2つの数字を数個回す程度のことが多い。だから現状から少しだけ数字を前後するだけで開いてしまうことが多いのだった。

 

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